2025年9月21日から9月26日にかけて、私たちは韓国のソウルにてゼミ合宿を行いました。合宿では、現地の大学の先生方や学生の方々との交流をはじめ、ソウルの街の散策や、博物館や美術館の訪問などの活動を行いました。
・ソウル市内のまちあるき(9月21日)(文:大道拓実)
初日は韓国に到着した後、成均館大学の慎重進先生にご案内いただき、ソウル市内のまちあるきを行いました。ホテル近辺から始まり、ソウル市立美術館の外観やパブリックアートを見学し、光化門広場などソウル市内のスポットを案内していただきました。慎先生からソウルの地形や成立の歴史的背景、ソウルのまちあるきを行う際に重要なポイントを説明していただき、韓国合宿の最初の活動として非常に有意義なものとなりました。まちあるきの後は全員で参鶏湯の夕食をいただきました。



・景福宮と国立現代美術館訪問&成均館大学生とのまちあるき(9月22日)(文:大道拓実)
2日目となる9月22日は、ゼミ生一同で景福宮を訪れました。景福宮の見学と併せて、朝鮮王朝時代に行われていた儀式を再現した王宮守門将交代儀式も鑑賞しました。伝統を感じるような音楽と共に赤や青の衣装を纏った人々が入場してくる様子は圧巻でした。
午後からはゼミ生全員で国立現代美術館ソウル館を見学しました。圧倒的な面積と開放的な空間が特徴の美術館で、たくさんの現代アートに触れることができ、有意義な時間を過ごしました。
その後は成均館大学の学生とグループに分かれてまちあるきを行い、私たちのグループは昌徳宮・宗廟エリアを散策しました。その後は全員でそれぞれ散策した場所の紹介発表を行い、ソウルの街について多くの学びを得ることが出来ました。



・慶熙大学での交流授業&リュウ・ヨンヒ先生ワークショップ(9月23日)(文:肥後瑞姫・大道拓実)
9月23日は、慶熙大学を訪問し、韓国の学生の皆さんと交流授業を行いました。授業の前には、キムドンヨン先生の作品をゼミ生一同で鑑賞する貴重な機会も設けていただきました。授業では、美術館で開催される展覧会や観光スポットなどのおすすめの場所についてそれぞれ発表を行いました。お互いの暮らす都市や文化について理解を深めることができ、非常に有意義で充実した時間となりました。また、慶熙大学は豊かな自然の中に広大なキャンパスがあり、恵まれた天気の中で早稲田大学とは違ったキャンパスの風景も歩きながら楽しむことができました。
午後は希望者で金属工芸作家のリュウ・ヨンヒ先生によるワークショップに参加し、銀のリング作りを体験させていただきました。リュウ先生は韓国の大学で学ばれた後、東京藝術大学の大学院でも学ばれました。韓国と日本の工芸技術を組み合わせた作品で多くのグループ展や個展を催されているほか、工芸界で世界最高峰であるロエベの賞などを受賞されています。WSではリュウ先生から直接ご指導いただきながら指輪制作を体験したほか、作品や素材について貴重なお話を伺うことが出来ました。WS後は夕食とカフェに連れて行ってくださり、楽しく充実した時間を過ごしました。





・国立中央博物館訪問&グループ行動(9月24日)(文:佐藤梨乃)
9月24日は、午前中に国立中央博物館を訪問しました。学芸員の方の解説のもと、高麗の伝統工芸品である青磁や白磁を鑑賞しました。韓国を含むアジアの美術がもつ、洗練された美しさを全身で体感できる展示構成になっていました。
午後からはグループごとに分かれて行動しました。私たちのグループはまずリウム美術館を訪れ、韓国の古美術から海外作家の作品も含めた現代美術まで、幅広い作品を鑑賞しました。
次に、江南にあるギャラリー「SONGEUN(ソンウン)」を訪れました。ソンウン芸術文化財団が運営するこのギャラリーは、韓国の若手芸術家を育成する目的で作られたアートスペースです。ギャラリーの方に解説をしていただきながら、韓国の現代美術を鑑賞しました。最後は、ギャラリーのすぐそばにある素敵なカフェでドリンクとスイーツを楽しみました。一日を通して、韓国の古代から現代までの美術を概観したことにより、韓国の街全体に根付くアート・デザイン思考を実感することができました。



・嘉会民画博物館での彩色体験&漢陽大学での交流授業(9月25日)(文:瀧澤結)
9月25日の午前中は嘉会民画博物館で、彩色体験をさせていただきました。「永遠の愛」を象徴するオシドリか、災いを防ぎ、良いことをもたらすトラとカササギのどちらかの絵を選び、それに水彩絵の具で彩色をしました。民画作家の先生に筆の使い方からグラデーションの付け方まで丁寧に教えていただき、個性あふれる作品を作ることができました。制作後、漢陽大学のジョンミン先生から解説をしていただき、理解を深めることができました。普段、作品を鑑賞することはあっても、制作することはあまりなかったため、とても貴重な経験になりました。
昼食の前に、韓国で最も古い教会であるカトリック・カフェドン教会を訪ね、漢陽大学出身の神父さんに内部を案内していただきました。屋上からは北村の韓屋村を一望することができました。
午後は漢陽大学で、ウミヨン先生の「都市と文学」の授業で交流授業をし、大学生活についてプレゼンテーションを行いました。日本と韓国で学生の余暇の過ごし方に違いがあり、驚くとともに刺激を受けました。プレゼンテーションの後は、5〜6人のグループに分かれ、英語を中心に韓国語、日本語を織り交ぜながら学生生活について話しました。韓国の食文化や日本のポップカルチャーについても意見を交換することができ、リアルな声を交わすことで視野をより広げることができました。






・グループ行動&帰国(9月26日)(文:大道拓実)
最終日となる9月26日は、午前中に最後のグループ行動を行いました。私たちのグループは広蔵市場や東大門デザインプラザを訪れ、各グループ思い思いの場所を最後に散策しました。
夜には全員で無事に帰国し、6日間に渡る充実した合宿を終えることが出来ました。お世話になった韓国の先生方、学生の皆様、ありがとうございました。
